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京都 縮み プリーツ コットン 会社 山城 コラム 112話 催事 イベント ポップアップ

マーケティング

催事、OEM、生産、店舗と拡大路線ばかり見ていた。
時系列としては、少し前になるが、WEBショップをリニューアルした。

この頃になると楽天を使って、オンラインで購入という行為に慣れ始めた消費者が、Googleの壮大な海に漂う個別ショップからも購入してみようかな? という空気が生まれ、かつては高い料金が必要だったカートシステムも手が届くまでに普及してきた。

そんな中、若かりしFish & Chipsに通っていた頃(28話)に出会った先輩に再会。
当時はfacebookではなくmixiの時代。毎夜、CD片手(104話)に飲み歩いていた私は、「久しぶりに飲みましょうよ」とメッセージ。何度か宴席を共にするなかで、彼がWEBデザイナー兼ディレクターをしていることを知るのである。

そして当然のように今のWEBを刷新していく流れになっていった。
私にしたら初のカートシステムを用いたWEBショップである。

大まかな立ち上げデザインは任して、WEBショップと呼べるに相当する画像も用意しなければならない。これは困ったと相談すると、これまたFish & Chips繋がりで人脈があると教えてもらう。

そこへ出向くとカメラマンを志す人がいただけでなく、山城商品の型紙を長く手がけ、今では大手有名ブランドの商品を手がけるようになる同い年の同志とも出会うのだ。

年齢にすると二十代後半だった。出会う人の多くが一端の人間になろうともがき、実績を作るための壁打ちをしている。そんな時期だったのかもしれない。
だからこそWEBショップを立ち上げる為に必要な各方面のピースを、近場で手配することができたのだった。

ただそれがプロに匹敵するぐらいだったのか?
と言われると、今でこそ一流になっているが、壁打ち中(失礼)ならではの抜け落ちがあるようなクオリティだったと思う。
しかしジャッジする側も同じレベルだったのだから、それは見抜けていない訳でして。

WEBショップにしても店舗にしても、日々のアップデートができなければ鮮度は落ち、
魅力は少しづつ減ってしまう。
例え、死ぬ気で取り組んでも”足らず“は出るもの。
今思えば、この時の”上がり“はそれで良かったんだと思う。

今となれば、声をかけることも気を使うようなデザイン事務所に、
ノートパソコンを持ち込んで、私が作った山城のポップを見てもらい
「どう思う?」「どうしたら良くなる?」「どうやって直すん?」
など、気安く相談ができたのも、この時期だったからかもしれない。

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こうして出来上がったWEBサイトは、当時としては最先端。
とても見やすく買いやすい仕様に刷新された。

商品画像はマネキンに着用させて案内。
使ったプラットフォームにはたくさんの機能がついていて、
日々勉強しては、アップデートを重ねる。
どうやったら数多溢れるGoogle情報の中から上位表示されるのか?
デザイナーに頼らずとも自分で画像を作成していくのか?
それをどうやってアップするのか? などなど。
無数にあるインプットを大量に実践する毎日だった。

当時、まださほど多くない情報量だったGoogle。
素人でも、少し頑張れば1位表示も何とかなる時代。
山城の上位表示も何とかなって、”ステテコ“と検索すれば山城は常に上位に表示されていた。

最初は無地のTシャツと手描き友禅だけだったWEBページも、店頭や催事でいただくお客様からのリクエストに一つ一つ応え、新規開発していた時期でもある。

「ラウンドネック私着ぃひんねん。Vネックないの?」
「Vネック私着ぃひんねん、スクエアネックないの?」

といったお声を拾い、テストを重ねて発売する。
今が完璧といったことは思ったことは、これまでも一度もない。
だからこそ、繰り返しお客様のお声に耳を傾け、アップデートを繰り返す。
売れ筋の寸法や色、デザインなどを繰り返し新しくしていく。
これは今も昔も変わらない私が最も信頼しているマーケティング手法だ。

コラムを熟読いただいている方はご存知だろうが、私自身は服好きであってもデザインを勉強してきたことが無ければ、目指した経緯も無い。
流行りを追うことは出来ても、それを作ることは出来ない。

私には積み上げてきたものは何も無いのだ。
だからこそ、”欲しいといってくれる物を作ること“だけが私の有るなのだ。

こうして小さな歯車は、力を借りながら少しづつ大きくなっていく。

三代目のコラム 記憶を辿る113話に続く

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