ブライン・イーノ展 前編
かつて銀行として使われていたレトロな建物「京都中央信用金庫 旧厚生センター」で、ブライアン・イーノの大規模展覧会『BRIAN ENO AMBIENT KYOTO』が開催されている。
アンビエント・ミュージックの創始者であり、ヴィジュアル・アートに革命をもたらしたことでも知られる「ブライアン・イーノ」
建物の1階から3階までがブライアン・イーノの世界で溢れている。
大小の空間を使ったインスタレーション、会場の廊下や階段に盆栽や石。スペシャルなショップ、そして流れる音楽まで。
すべてがここでしか出会えないものばかり。
世界中で開催されるブライアン・イーノの個展でも、この京都で開催されるからこそのこだわりポイントがいくつもある。例えば入り口の暖簾。暖簾をくぐるという、日本ならではの文化。
静謐な世界観の入り口へ誘うように佇むその姿は、
京都の街によく似合う。
靴を脱いでリラックスするスタイルも、他国で開催された個展にはない。日本ならではのスタイルだ。
そして、京都ならではの逸品がこちら。
京都を代表する老舗 鍵善良房さんが作るオリジナル和菓子。ブライアン・イーノの世界観を映した美しい和菓子は毎日入荷ではないため、希少価値の高い商品だ。
京菓子職人の匠の技で、ブライアン・イーノの世界観を表現したまさに京都ならではの特別な逸品である。
Tシャツやトートバッグなど、ここでしか出会えないものがずらりと並ぶ。ここで出会った感動を、日常にも感じられるアイテムが、訪れる人を魅了して止まない。
会場内に流れる音楽も作品のひとつだ。
流れる音楽は、販売もしておらず、ここに訪れた人だけが聞くことができる。
会場内に設置されたスピーカーから、心にまで響き渡るような美しい音色に誰もがその世界に引き込まれていく。
実はお手洗いの中でも、イーノの音を堪能できるらしい。
長居しない程度に、ぜひ楽しんでみてはいかがだろう。
日本での開催は最後になるとも言われるブライアン・イーノ展。
最後の場所として、選ばれた京都。
会場内の至るところに散りばめられた京都らしさが、ブライアン・イーノの世界と共鳴するように、新たな時代性を放っている。
ありきたりな日常を手放し、別の世界に身を置くことで感じる
自分のなかに生まれる新しい世界。
一歩踏み入れたその瞬間から、はじまる物語。
ここでしか出会えないすべてに包まれてほしい。
【 撮影協力 】
ブライアン・イーノ アンビエント キョウト
2022年6月3日(金)〜8月21日(日)
開館時間:11:00〜21:00(展示会入場は閉館の30分前まで)
〒600-8219
京都府京都市下京区中居町113
京都中央信用金庫 旧厚生センター
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